【完】いいかげん俺を好きになれよ
◆やっぱりそうなんだ…

「えー、学祭の出し物についてなんだが…」



夏休み、久々に登校したのは部活のミーティングだった。


如月部長が数少ない部員の前で指揮をとる。



「何かやりたいことある人。

僕はやはりパッチワークキルト展がいいと思うんだが…」


「なんでもいいでーす」


「暑いから早く帰りたいです…」


「決定〜」



やる気のない部員たちは、口々に適当な返事をして…



「わかった。じゃあ多数決でパッチワークキルト展に決まりです」



えっ、多数決…?今のが…!?



「ってことで、次期部長の石田は僕と今日買い出しな」


「はぁぁっ!?」



しかも次期部長(にならざるを得ない)のあたしはミーティングのあとそのまま部長に強制連行されてしまった。



…聞いてないし!


っていうか、ハルカ先輩に相談したかったのに、なんで来てないの??


この暑いのに今から買い出しとか、実にやってられない!


帰りたいよ〜…


< 271 / 338 >

この作品をシェア

pagetop