【完】いいかげん俺を好きになれよ
そのあと頼んだオムライスが運ばれてきて、あたしは落ち込みながらもバッチリ完食した。
悲しいことに食欲だけはある。
レジの辺りではさっきのアユたちの団体客が会計をしていて、とても騒がしかった。
みんな口々に「このあとカラオケ行く?」なんて言って盛り上がってる。
だけどあたしは二人に気付かれたくなくて、一度も振り返らなかった。
「賑やかだねぇ。クラス会かな?」
部長が涼しい顔で眺めてる。
「…楽しそうですね〜。アハハ」
ホント、楽しそう。