【完】いいかげん俺を好きになれよ

さ、最悪…。


なんてことだろう。


今から告白するって時に限ってこんな……



思わず軽く泣きそうになった。


だってせっかくのワンピースがびしょ濡れだし。


アユだってこんなの見たら何やってんのって思うよね?


あーダメダメ、やっぱり一回着替えてこよう…。



そう思ってアユの家の門を通り過ぎようとした時だ。



「なんで俺が買い物付き合わなきゃいけないんだよ」


「うるさい!文句言わずについてくる!

今日は色々買うから荷物持って欲しいの!

アンタいたらナンパ除けになるしね〜」


「はぁ!?知るかよ。彼氏呼べよそんなん」



アユの家の玄関のドアが開く音がして、話し声がこちらに向かって近づいてきた。



…ドキ!



この声は……アユ

…と、お姉さん??



ヤバイヤバイ…


ちょっと今は待って……


この格好じゃ…



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