【完】いいかげん俺を好きになれよ
向かい合ってまっすぐ見つめられたら、もう逃げられなかった。
ど、どうしよう……
アユだ…。
自分から会いに来たくせにいざ顔を見たら急に恥ずかしくなる。
だけど…
やっぱり嬉しかった。
こうしてちゃんと目が合って、向き合って。
アユの真剣なまなざしに胸の奥がぎゅっとなる…。
なんかまた涙出てきそう。
「何してんだよ、ここで」
「……う…。
あーあの…えーと……//
そ、それよりいいの?お姉さんは??」
「は?姉貴??いいんだよ、どうでも。
それより俺はお前に話が…」
「誰がいいんだよって?」
……ドキ。
その声におそるおそるアユの後ろを見ると、そこには腕を組んで怖い顔をしたお姉さんが…
……やばっ、
「ほ、ほらダメだよ!やっぱり買い物行ってきなよ!」
「行かねぇよ。せっかく会えたのに」
「…えっ?//」
「……ちょっと…
なんかあたしずいぶんお邪魔っぽいんだけど?」