【完】いいかげん俺を好きになれよ

ーードンッ!



その時テーブルの上に、ドリンクが乱暴に置かれた。



…えぇーっ…!

ちょっと…こぼれるし!



「オレンジミルクコーヒーになります…。

っつーか先輩、もう六時なんすけど」



あからさまに不機嫌オーラを発して今井先輩を睨みつけるその店員は、やはりアユ。


オイオイ…なによ今の置き方は…

とてもアナタ接客業をやっているとは思えないんですが…



「あ、マジ?

俺遅刻?」


「そう遅刻。

ナンパしてる場合じゃないんで…」


「ナンパなんて人聞き悪いな~(笑)

ってかお前なんでそんなキレてんだよ…」


「キレてません」



しかも先輩に向かってなんだその態度は!って突っ込みたくなるくらいに生意気。


あたしだったらこんな後輩ご遠慮願いたいよ(笑)



っていうかそうだ、この二人は中学からの知り合いで…


まさかバイト先も一緒だったなんてね。


アユと今井先輩ってそんな仲良かったの…?


< 32 / 338 >

この作品をシェア

pagetop