【完】いいかげん俺を好きになれよ
するとアユは感心したように、
「へぇー、意外と女子っぽいとこあんだな」
……ん?
「はぁっ!?なにそれ!」
ちょっと失礼じゃない!?
どうせ女子力低いですけど!
あたしがぷぅっとむくれたら、アユはクスッと面白がるかのように笑った。
「褒めてんだろ(笑)」
「違う、それバカにしてるって言うの〜!」
「バカにしてねぇよ。
それより付けてくれんじゃねぇの?ボタン」
「……いいけど」
ムッとしたまま受け取ろうと手を出したら、アユはプチッとボタンをちぎってあたしの手のひらに乗せた。
そしてその手であたしの両頬をムニッとつかむ。
「ん〜〜っ!」
「怒んなよ」