【完】いいかげん俺を好きになれよ
だけど、そう言ってクスクス笑うアユの顔はなんだか優しい。
付き合ってもいまだにこうやってからかってきたりするし、くだらないことでケンカしたりする。
でもそれがあたし達なんだと思う。
変わったようで変わらない感じが、心地いい。
「…じゃあハイ、シャツ脱いでくださいね」
「了解」
アユは言われたとおりボタンを外してシャツを脱ぎ始める。
だけどあたしは自分で脱げとか言ったものの、いざ目の前ではだけてる彼の姿を見たら、少しドキッとしてしまった。
うぅっ…なんかまぶしい……//
程よく筋肉がついた白い肌があらわになる。
どうしてこうも色気があるんだろう。
イケメンだから…?
男子の裸なんて、バカ弟の啓太のくらいしか最近見てないので、シャツを脱ぎ捨てたアユをなんだか直視することができなかった。
やだあたし…変態みたいじゃん……
「ハイ、そんじゃよろしく」