病院嫌い
『彩夏、疲れていると思うから少し寝ようか』
『……嫌』
体力的には限界だけど寝たら春樹がどっかに行ってしまうかもしれない。
わがままなのはわかっている。
……でも春樹にずっとそばにいてほしい。
それに発作のほうも怖い。
もし、一人でいるときに発作が起きたら怖い………。
不安に押しつぶされて涙が出てきた。
『一人が不安なのか、発作が怖いのか』
春樹は優しく聞いてくる。
『……うん 』
どっちも当たっている。
何も言っていないのに私の気持ちをわかってくれる。
『そうか。 俺もここでいっしょに寝るから大丈夫だ。
こっちにおいで』
そう言って私といっしょにベッドに入った。
『春樹……大好き』
そう言って春樹にくっついた。
『今日は甘えんぼうだな。 俺がこうするから彩夏は力を抜いて楽に寝ていて』
春樹はそう言って私にくっついて優しく抱きしめた。
『…ありがとう……』
春樹の温もりに安心してすぐに寝てしまった。