病院嫌い
ーガラッ
私が泣いていると誰かが入ってきた。
昌也先生だ。
『昌也、ちょうどよかった。 ちょっと手伝ってくれる』
『ああ』
『彩夏、俺がギュッと抱きしめるから注射頑張ろう。』
そう言って私を後ろから抱きしめた。
『グスッ ヒック 怖いよ………』
『大丈夫だよ。 じゃあちょっと腕を出そうか』
春樹は私の腕を固定した。
『彩夏ちゃん、注射するよ。 できるだけ力を抜いていてね。 そうのほうが痛くないから』
『嫌…やめて』
そう叫んだけど注射をされた。
痛いよ(泣)
『彩夏ちゃん、ごめんね。もう終わったよ』
『彩夏、もう大丈夫だよ。 よく頑張ったね』
そう言って撫でてくれた。
『春樹………痛かったよ ヒック ヒック』
春樹のひざの上で泣いた。
春樹は泣き止むまでずっと抱いてくれた。