病院嫌い
しばらくすると昌也先生は部屋から出ていった。
『彩夏、もう大丈夫か』
『……うん、大丈夫。 あと、ごめんなさい、注射するときに暴れたりして迷惑ばかりかけて。 』
『迷惑じゃないから大丈夫だよ。
そういうところも含めて俺は彩夏のことが大好きなんだから。』
『春樹ありがとう。 ………大好き』
『俺も、大好きだ。』
そうやって甘い時間を過ごしていたんだけど…………。
かゆい
春樹にお腹を触られたときに発疹に触れられてかゆみに襲われた。
『彩夏、大丈夫か』
『春樹……お腹がかゆすぎる』
『やっぱり、発疹がかゆいか。 すぐにかゆみどめを持ってくるから待っていて』
春樹はそう言って病室を出ていった。