病院嫌い
『彩夏…………彩夏、起きて。 もう放課後だよ。』
『………ん』
放課後!!
私、そんなに寝ていたんだ。
『彩夏、大丈夫? 具合悪そうだけど』
その通りなんだけど、ばれたら病院に行けと言われるからごまかしておこう。
『大丈夫だよ。 昨日の夜古典の勉強していたから眠くなっただけ』
『そっか やっぱり優等生は違うね。 私なんか全然勉強していないから』
『優等生じゃないから』
『彩夏の嘘つき。 入学後のテスト学年で一番だったくせに。 勉強教えてよ』
『わかった。 じゃあテスト前にね』
『ありがとー 彩夏。』
そんな話をしながら校門を出た。
よかった。 とりあえずごまかせたみたい。