病院嫌い
彩夏 side
朝になってしまった。
昨日は春樹に抱きしめられたまま寝ちゃった。
……注射やだよ。
さっきからそのことで頭がいっぱいだ。
……怖い
そう思っていると……。
『彩夏、そろそろ病院に行こう』
恐怖の言葉が聞こえてきた。
『…嫌…… 絶対に行かない グスッ ヒック……』
『嫌だと思うけど、少し頑張ろうよ。 彩夏なら頑張れるから』
そう言って私の頭を優しく撫でた。
『無理、頑張れない。 やだ グスッ グスッ』
そう言ったけど春樹に無理矢理抱かれた。
『やだ やめて 行かない』
暴れたけど男の人の力にかなうはずもなくあっさり車に乗せられた。