病院嫌い
『彩夏ちゃん、具合悪いよね。 今から病院に行こう。』
『…嫌です』
彩夏ちゃんはゼイゼイいっていて、しゃべるのも辛そうだ。
連れて行かないと。
そう思って今度は強めの口調で言った。
『苦しいのは彩夏ちゃんだよ。 病院に行こう。』
『嫌』
………ダッ
彩夏ちゃんは保健室から逃げてしまった。
あの状態で走ったら発作が起きる。
急いで探さないと。
俺は彩夏ちゃんの無事を祈りながら彼女を探した。