病院嫌い
春樹 side
後は彩夏ちゃんのところだけだ。
熱、下がっていたらいいな。
もう彩夏ちゃんに痛いことをしたくないし。
そう思いながら廊下を歩いて彩夏ちゃんの部屋の前まできた。
「コンコン」
あれ、返事がないなあ。
まだ寝ているのかな。
ーガラッ
『彩夏ちゃん、ごめんね少し起きて』
そう言って彩夏ちゃんのベッドのところまで行った。
いない!
彩夏ちゃんがいない!
もしかしてまた脱走。
探さないと。
俺は病院の周辺を探した。
でも、見つからなかった。
彩夏ちゃんの学校まで迎えに行きたいけど
あいにく、しばらく休みが取れない。
たのむ、無事でいてくれよ。