病院嫌い
でも………
…………ドキドキしていたのも長くは続かなかった。
『嫌だと思うけど点滴頑張ろう』
その言葉で私は一気に恐怖に襲われた。
『絶対に嫌だ。 点滴なんてしたくない。』
『ごめんよ。 俺だって好きで痛いことをしている訳じゃないんだ。 でも、熱を下げないと辛いだろ。
俺は辛そうにしている彩夏ちゃんを見てられないよ。
痛いけど頑張ろう』
『嫌だ………辛いままでいいからやらない。』
そう言ったけど腕を押さえられた。
『離して やめて』
そう叫んだけど点滴をされた。
『グスッ ヒック ヒック 』
『ごめんな、痛かったよね。 よく頑張ったな 』
そう言って頭を撫でてくれた。
『ヒック ヒック』
先生は私が泣き止むまで撫でてくれた。
『疲れたよね。 俺もここにいるから寝な』
『……うん』
その言葉を聞くと安心してすぐに寝てしまった。