夏恋~ひまわりと太陽~
「あんたさぁ」
「蓮でいいよ」
「蓮くんさ……」
「蓮!!」
「蓮さぁ!!」
「合格!」
またニコッと笑う。
「何でこっちに引っ越してきたの?」
今度は少し寂しそうに笑った。
でもまた笑顔で言った。
「親にずっと頼ってばっかも駄目だなって思って。自分の力で生きなきゃなって。ガキが何格好つけてんだって感じだけどな…。結局、日向家にお世話になってるし」
ははっと笑った蓮が少し切なかった。
蝉の声が頭に響く。
「良いんじゃないの?」
「え?」