夏恋~ひまわりと太陽~
あたし、こんなに涙もろくなかったのになぁ。
蓮と出会ってから泣いてばかり。
それは、悲しい涙もあったけど、嬉し涙の方が数倍多いよ。
「……がと。ありがとう~……ううっ」
「葵は泣きすぎだからっ!!ほらっ!!」
そう言って、あたしの手のひらからネックレスを取って、首からマフラーをとると、そっとネックレスをつけてくれた。
蓮がそんな事するから、また涙が勝手に溢れ出す。
「向日葵の花言葉は
“あなただけを見つめています”」
「え……?」
ボソッと呟いた蓮の言葉を、あたしは聞き逃さなかった。