夏恋~ひまわりと太陽~



「ここで下宿屋してます。葵っていいます。ここの娘です」



そう言うと、その子はパアッと明るくなった。


剛さんが好きなんだって、凄く好きだって伝わってきた。




「剛さん呼んできます!!ぞうぞ、あがってください!!」



あたしは履いていたスリッパをおもいっきり飛ばしながら部屋に剛さんを呼びに行った。




「剛さん!!お客さんです!」


この時あたしは凄く笑顔だったと思う。

笑顔っていうかにやけてたかもしれない。



「客?誰?」


「剛さんにとって、大事な、可愛い人です!!」



剛さんは、はてなだらけだっただろう。

蓮も、愛美さんも不思議な顔をしてたから。



「何でもいいから来て!!」



あたしは剛さんの腕を掴んで玄関に走った。









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