夏恋~ひまわりと太陽~
「あ、さっきの……葵さん…」
静かに振り返った成海さんは優しく笑った。
「あの…1人で大丈夫ですか?」
「今日はこの近くの友達の家に泊まるので大丈夫です」
そうですかと言ったけれどその先、話が続かなかった。
えっと…と言っていると成海さんはニコッと笑った。
「心配して来てくれたんですか?」
あたしの考えている事が分かったのか、それともあたしの顔がそんな顔だったのか分からないけど。
さすがだな、なんて思ってしまった。
「気付いてたんですよね……。あたしが先生の事好きだって…」
凄く切ない顔で言う成海さんにあたしは頷く事しか出来なかった。
「……ふられちゃいました…」