夏恋~ひまわりと太陽~
「あ。あたしの名前知らないですよね?成海亜衣(なるみあい)っていいます。亜衣って呼んでくださいね」
「え!?成海が名前だと思ってました」
「先生が名前を呼び捨てにするわけ無いじゃないですか~」
クスクス笑う成海さ…亜衣さん。
「あたし、ここに来て良かったです。先生にちゃんと気持ち言えて良かった。逃げないで良かった」
彼女の瞳に溜まる涙が、月の光で照らされる。
「また絶対遊びに来ますね!!」
そう言ってあたしに背中を向けて歩いてゆく亜衣さんは
ここに来たときよりも何倍も、何倍も大きく見えた。