夏恋~ひまわりと太陽~
やっと出口を見つけた。
お化け屋敷に入って、初めて思った。
出たくないってー……。
もう少しだけ、あと少しだけこのままで居たかったー…。
我が儘なあたし……。
出口に行くにつれ中に入ってくる光の量が多くなる。
眩しくて目を細めずにはいられなかった。
「もう大丈夫!!ありがとっ!!」
そう言って繋いでいた手をあたしから離した。
可愛くないあたし……。
「どういたしまして」
こんな素直じゃないあたしに笑顔でそう言ってくれる蓮。
あたしはなんて馬鹿なんだろう。
つくづく思う…。