私だって泣きたいこともある
part 2
珠洲が怪訝そうに眉を顰めて私を睨む。
「・・・」
―― 珠洲
あなたと違って私は大変なのよ
・・・
うちのママは時々、おかしくなる。
狂ったようにショッピングに明け暮れて、お金を使い果たす。
パパが限度額の設定とか色々と対策をしてくれているけれど
ママがいつ、怪しいところから借金をするかわからない。
だから私はなりたくもないのにファッションモデルになった。
何かが起きても、自分で自分の身を守るために…。
もちろん
私がそんな理由でモデルをしている事は、誰も知らない。
――そんなこと
珠洲、あなたのような子には
想像もできないでしょう?
そして
昨日、ママがまたブランド品を山ほど買って来た。
おかげで私は、
不安から逃れるために
また仕事を増やさなくちゃいけない。
―― こんな日がいつまで続くのだろう
私は今 絶望の淵にいる…