冷血ラブリズム~続編、5日更新~
冷血ラブリズム
冷たいあなたの愛の言葉を
好きで好きでしょうがないのは……あたしだけなのですか?
こんな思い、理不尽で…虚しくなって心にぽっかりと穴が空きそうになるのは、あたしだけなのですか…?
「弥月(みつき)!文化祭一緒に回ろう?」
無駄に明るく言ってしまうのは、あたしの悪いところなのかもしれない。
でもあたしには、明るく言わないと心に穴が開いてしまう気がしてしょうがないのです。
「……桜花(おうか)、なんで?」
ほら、思った通りの言葉。
冷たくって、興味がないって示してる弥月の言葉。
「え…と…。何となく一緒に回りたくて…。ダメかな?」
だんだん小さくなってしまう声も、震えそうになる声も弥月にとっては大したことじゃないよね?
だから、あたしの方も見てくれないのでしょう。
「…そ。それなら一緒に回るよ」
そう言って、あたしの横を通り過ぎて教室から廊下に出て行ってしまう弥月。
「哀川(あいかわ)くん、相変わらず冷たいよね。クールなのかねえ…」
ぽつりと呟く佳代(かよ)の声に、微妙な笑みしか浮かべられないあたしは彼女失格なのかな。
「弥月は…いつもあんな感じだよ!」
弥月のあんなところも全部含めて大すきだったから、あたしから告白したんだっけ。
たまに笑ってくれた時の弥月の表情とか、周りにある雰囲気とか…全部が大すきだったんだ。
今の弥月は、笑ってすらくれない気がする。
「友達」だった時の方がよく笑っていてくれて、よくしゃべってくれた気がする。
「哀川くんの傍にいて、桜花は楽しいの?」
この頃佳代によく聞かれるこの言葉。
もう、今日で何回目になるんだろう。