冷血ラブリズム~続編、5日更新~
愛してるの印、好きの痕
ねえ、弥月。弥月といるとね…苦しくなるの。
心臓がぎゅーって苦しくなって、ズキズキと痛んで、1人だけこんな気持ちになってるのかなって悲しくなる。
でも、弥月の傍にいられるだけでよかったの。
苦しくなるのとか、寂しくなるのとか忘れられるくらい大好きだって思えたの。
だから、もう止めよう……?
弥月のためにも、あたしのためにも、もう寂しい思いなんてしたくないの。
あたしは弥月の手に導かれるままに、レースのしてあるベッドへと足を踏み込む。
「…話って何?」
弥月がベッドの隅に座るとギシっと軋む音がする。
それだけでドクンと鳴った心臓は、痛いくらいに心音と素直な気持ちをあたしに伝える。
弥月が好きだって、こんな風に辛い話はしたくないって…。
バカだね。気持ちと頭の中で考えてることって、矛盾しすぎてる。
ただそれだけなのに、無性に笑えてくる気がした。
「あのね。もう、止めにしよう!」
まるで冗談みたいに切り出して、やっぱり呆れちゃってるあたしがいる。
でもね?こんな風に言わないと絶対に泣いて、別れたくないって言ってしまうんだ。
だから、泣いちゃダメだよ。
「…なに、それ」
驚いたみたいに目を見開いた弥月にもう一度、自分にも言い聞かせるようにはっきりと言った。
「だから、別れよう」