10年後も、キミと。
体育館へ入ると、ピアノがステージに準備されてて、雅人くんがピアノを弾いていた。


「遠藤くん、かっこいい」

「遠藤くん、いまフリーかな。連絡先聞いてみようかな」


女子に囲まれて、華やかな雰囲気になっていた。

私はそんな光景を眺めながら、同じようにかっこいい、って思ってた。


「今日の主役は、やっぱり雅人だよな」

芳樹くんは、私の隣でつぶやいた。

「そうだね、世界的な賞をもらったんだもんね」

私が言うと、芳樹くんは少しすねたように、私のおでこを突っついた。
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