10年後も、キミと。
演奏が終わると、みんな立ち上がって拍手した。

みんな、感動していて。

涙を流している人もいた。


雅人くんは、少し照れたような笑顔をみせてから、お辞儀をした。


そして、小学校の合唱コンクールの課題曲を伴奏してくれて、みんなで歌った。

歌詞カードは、由紀と利絵と3人で準備した。


最後に先生が、挨拶して締めくくった。

「今日は、遠藤の演奏を生で聴いた。
先生も、みんなと同じように感動した。
遠藤は、好きなピアノを続けて、プロになった。

君たちも、何かのプロを目指してほしい。
資格をとるだけがプロじゃない。
サラリーマンだって、専業主婦だって、立派なプロだ。

だけど、何か目標をもって、これからの20代を過ごしてほしいんだ。
目標や夢がまだない人も、これから見つければいい」
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