10年後も、キミと。
あたりを見回してみると。

相変わらず、数人の女子に囲まれている雅人くん。

男女数人と盛り上がってる芳樹くん。


もともと、こういう場所が苦手な私は、ふたりにちょっと距離を感じてしまった。

由紀も利絵も、にぎやかな雰囲気が似合うふたり。

一人じゃ何もできない私が、情けなくなってきた。


でも、幹事の手伝いだし、理由もなく帰れない。

行き場をなくして、壁際に立ってうつむいていたら。


目の前にすっと、人影があらわれた。
< 116 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop