10年後も、キミと。
「そんなものかな」

「そんなもんだって。

ゆりだって、浩平くんと付き合ってたとき、そうだったんじゃないの?

自分よりも、まずは彼のことを優先するっていうか。


そういえば、浩平くんと、遠距離で別れちゃったんだよね」

「そう、しかも電話で言われるっていうね」

「まぁ、言い方悪いけど、所詮その程度の付き合いだったってことじゃない?

遠距離でも、続く人はたくさんいるんだし。

ご縁がなかったってことだよ」

「そうだね」

「同窓会がきっかけで、新しい恋が始まりそうじゃない?

なんか私までワクワクしてきた!

進展したら教えてよね?」

「うん、利絵には話すから」

「言えないことは話さなくていいからね」

ニヤニヤ笑いながら、利絵は楽しそうだった。
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