10年後も、キミと。
最後の夜。

キャンプファイアーの前で、芳樹くんが小声で話しかけてきた。


「ゆりちゃん、ちょっといい?」

「なあに?」

「受験、するんでしょ?」

「・・・うん」

「がんばって」

「でも、合格したら、学校では会えなくなるよ?」

「まあ、今みたいに週5日は会えないよね」

「そうだよね」

「でもさ、遠くに引っ越す訳じゃないでしょ」

「・・・うん」







「中学生になっても、会おうよ」
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