10年後も、キミと。
お店を出て、地下鉄に乗って、私の自宅の最寄り駅まで着いて。

それまで普通にしゃべってたのに。


急に芳樹くんが、私を後ろからぎゅっって抱きしめた。


「ゆりちゃん、俺、ずっとそばにいるから。

楽しいときも、ツラいときも、いつも、ずっと。

だから、ゆりちゃんも、俺のそばにいてほしい」


そっと、腕が離れて。

芳樹くんが私の目の前に来て。


「好きだ」


唇が、重なった。

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