10年後も、キミと。
バイトを終えて駅に向かったら、芳樹くんが待っていた。


「シツコイって思ったんだけど、会いたいから来ちゃった」

「芳樹くん、だいじょうぶ?」

「だいじょうぶなわけないだろ」

「ごめんね。
でも、私で良ければ一緒にいるよ」

「えっ」


絶句してる芳樹くんに、私は、もう一度言った。


「私で良ければ、一緒にいるよ」

「ゆりちゃん」


そう言うと、芳樹くんは私を抱きしめて、耳元でささやいた。


「ゆり、大好き」
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