10年後も、キミと。
芳樹くんの左手が、私の右手を握った。


日曜は、雅人くんが握ってた右手。

芳樹くんの左側が、私の指定席になるのかな。



「なんか、信じられないな。

ゆりが、俺の彼女なんて。

嬉しすぎて、逆に何も手につかないかも」

「じゃあ、やめちゃう?」

「えっ?ごめんごめん、やめるなんて無理」

「そんな必死に止めなくても」


「もう、俺のそばにゆりがいないなんて、無理だから」
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