10年後も、キミと。
拒否することもできたはずなのに。
私は、拒まなかった。
雅人くんに抱きしめられた瞬間は、芳樹くんのことを忘れていた。
「ねぇ、ゆり。
何かツラいことがあったら、時差なんか気にしないで連絡して。
すぐには連絡できなくても、必ず折り返すから」
「うん、わかった」
「ツラいことがなくても、連絡しろよ。
俺も、メール攻撃するし」
「なにそれ」
「俺がゆりをいつも想っている、ってこと」
私は、拒まなかった。
雅人くんに抱きしめられた瞬間は、芳樹くんのことを忘れていた。
「ねぇ、ゆり。
何かツラいことがあったら、時差なんか気にしないで連絡して。
すぐには連絡できなくても、必ず折り返すから」
「うん、わかった」
「ツラいことがなくても、連絡しろよ。
俺も、メール攻撃するし」
「なにそれ」
「俺がゆりをいつも想っている、ってこと」