10年後も、キミと。
講義中なのに、涙があふれて止まらなくなった。

どうして、距離を言い訳に離れた私のこと、こんなに想ってくれるの?


でも、もう会えないよ。

雅人くんへの想いには、蓋をしたから。

私はもう、芳樹くんのものになったから。


隣に座ってた利絵が、そっとハンカチを渡してくれた。


「ありがとう。

でも、もう会えない。

ごめんなさい」


それだけ書いて、返信した。

大好きな雅人くん。

私を忘れて、幸せになって。
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