10年後も、キミと。
「川口さん」

「良かった、間に合った。

これ、よかったら受け取って」

川口さんが持っていたのは、お店でプチギフトとして用意していたクッキーだった。

「いいんですか?

ありがとうございます」

「あそこで待ってるの、彼氏でしょ?

仲良く食べて」


川口さんは、またお店へ戻っていった。


芳樹くんのもとに走っていくと、

「なに、それ?」

と、不機嫌な声で言われた。
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