10年後も、キミと。
「いま、どこ?

だいじょうぶか?」

「あの、いまバイト先で、えっと、芳樹くんとケンカして、それで、バイト先でミス連発して怒られて・・・」


「落ち着け。

深呼吸して、呼吸に集中して」


不思議。

雅人くんの声は、魔法みたい。

涙も止まって、冷静になれた。



「落ち着いたみたいだな」

「ごめんね突然、ありがとう。

雅人くんの声聞いたら、落ち着いた。

忙しいのにありがとう、じゃあさよなら」


私は、急に恥ずかしくなって、電話を切ってしまった。


私、何やってるんだろう。

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