10年後も、キミと。

これからのこと

芳樹くんとサヨナラした翌日。

今日は一日、雅人くんと一緒にいられる日。

もう年末だから、街中が慌ただしい雰囲気でいっぱい。


雅人くんは、やることやんなきゃいけないから、って一緒にスタジオへ来た。

初めて来た時は緊張していて気づかなかったけど、赤いソファーがあった。

そこに座って、雅人くんの演奏を聴いている。

独り占めするのが、申し訳ない感じ。


癒される演奏にうっとりしてたら、いつのまにか雅人くんが隣に座ってた。


「ゆり、ボーッとしすぎ」

「違うよ、演奏を聴いて、癒されてたんだよ」

「隙あり」


雅人くんが、突然キスしてきた。

でも、今日のキスは、長くて、熱い。



「ゆり。

俺、ゆりとひとつになりたい」



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