10年後も、キミと。
うちの玄関前に着いた。

さっきまで笑いながら話してたけど、さすがに二人とも緊張して黙ってしまう。


「雅人くん、だいじょうぶ?」

「うん、緊張はしてるけど、だいじょうぶ」


玄関に入ると、

「いらっしゃーい、あら雅人くん、ひさしぶりね。

受賞おめでとう、すごいわね!

あ、どうぞあがって」

機関銃のようにしゃべるお母さんに、雅人くんの緊張は少しとけたようだった。
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