10年後も、キミと。
ご両親とお兄さんが迎えてくれた。

「ゆりちゃん、いらっしゃい。

しばらく見ないうちに、キレイになったわね」


「とんでもないです。おじゃまします」


雅人くんのお母さん、とってもお上品でキレイなんだ。


みんなと一緒にお昼ごはんを食べた。

たくさん話して、雅人くんのフォローもあってとても楽しかった。


「雅人はピアノしか知らないから、ゆりちゃんが支えてあげてね。

さみしい思いさせちゃうけど、ゆりちゃんなら雅人を安心してお願いできるわ」

帰り際に、お母さんから言われた。


すごく嬉しくて、思わず涙が出てきた。


「ありがとうございます。

よろしくお願いします」

って答えるのがやっとだった。

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