10年後も、キミと。
そう。

雅人くんと私は、ほぼ毎日連絡をとっていて。

初めは少し恥ずかしかったスカイプも、慣れてきたし。



「そういえばさ、雅人が俺にノロけてくんだよな」

「細谷、遠藤なんて言ってるの?」

「ゆりがさ、離陸してから開けてって紙袋渡したらしいんだけどさ、その中身がキーホルダーでさ、金属探知機に反応して、みんなにジロジロ見られながら開けたんだって」

「あーっもう、その話はやめてよー!」

「それでそれで?」

「手紙も入ってて、いかにも彼女にもらいましたっていう感じのかわいい封筒でさ、それは開けなくてよかったんだけど、落とさないように慌ててその場から離れたんだってさ」

「ゆりらしいわ」

「まさか、そんなに反応するなんて思わなくて」


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