10年後も、キミと。
給食室の調理風景を見てたな、とか。

校庭の遊具が変わってない、とか。

私たちの卒業製作、大変だったな、とか。


そんな思い出にひたりながら、受付で一人立っていた。

由紀も利絵も体育館の準備をしてて、誰か早く来たら困るからって、私が受付で留守番してたから。


そして、しゃがみながら、受付の机の中にしまっていた私のネームプレートを探していると、


「ゆり?」


頭上から、声が聞こえた。
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