嘘つきなポーカー 2
すると和也は遠い目をしながら呟いた。
「お前の気持ち、よく分かるんだよな。俺もどっちかって言うと、お前寄りのタイプだからさ。」
「え?」
「ほら、奈津子のこと好きなのに、俺はずっと気持ちも伝えずにウジウジしてるだろ?あいつらみたいに直球勝負できたら、どれだけ楽だろうってよく思うよ。」
和也はそう言って、悲しげに笑った。
「まぁあいつらも悪気はないんだろうけどさ…だけど俺もお前の立場だったら、多分押し潰されそうになるよ。」
「……そうだよね。」
「逃げてるって言われたら、逃げてるんだと思うよ。ただのヘタレだし。だけどそうだと分かってても、どうにもなんねぇんだよな…」
和也の言葉はまるで由佳の気持ちそのもので、由佳は大きく頷いた。
「私、もっと早くから桐島に相談してれば良かったな…」
由佳は呟いた。