王様とうさぎさん
相変わらず公明正大だ。
駐車場まで後少し、というところで、ふいに允の手が探るようにして、手を繋いできた。
離そうと少し振ってみたが、離れなかったので、すぐに観念する。
じたばたする方が目立つからだ。
既に、呑み屋街に続く通りには結構人通りがある。
「……あの、誰かに見られます」
「また敬語に戻ってるのはなんでだ」
「だから、貴方と距離を置きたいからですよ」
允は足を止め、莉王を見る。
「俺が嫌いなのか?」
いや、その威圧感。
完全に、嫌い、という言葉を言わせない感じですよね?
と思いながらも言っていた。
「嫌いです」
允の手がぴくりと震える。
駐車場まで後少し、というところで、ふいに允の手が探るようにして、手を繋いできた。
離そうと少し振ってみたが、離れなかったので、すぐに観念する。
じたばたする方が目立つからだ。
既に、呑み屋街に続く通りには結構人通りがある。
「……あの、誰かに見られます」
「また敬語に戻ってるのはなんでだ」
「だから、貴方と距離を置きたいからですよ」
允は足を止め、莉王を見る。
「俺が嫌いなのか?」
いや、その威圧感。
完全に、嫌い、という言葉を言わせない感じですよね?
と思いながらも言っていた。
「嫌いです」
允の手がぴくりと震える。