王様とうさぎさん
よく見れば、潮の側に、印象の薄い、気の弱そうな若い男が立っている。
なにか大学生のようにも見えるが。
「私は、この人と結婚するわ」
ねっ、と強引に言っている。
「わ、わかってるよ、潮ちゃん」
完全に引きずられているな。
どうも最近、見かけないと思ったら、この人が原因でみんなと別行動をとってたのか、と思う。
「寺だか、教会だか知らないけど、式には呼んでね。
じゃあ、卯崎さん、莉王をよろしくお願いしまーす」
と言ったあとで、いきなり潮は笑い出した。
な、なに? と言ったが、
「いや、あんたがまた機嫌損ねちゃいけないから、言わないわ。
じゃ、明日。
あれ?
月曜結婚するのなら、明日は休み?
準備とかないの?」
と訊いてくる。
黙って允を見上げた。
なにか大学生のようにも見えるが。
「私は、この人と結婚するわ」
ねっ、と強引に言っている。
「わ、わかってるよ、潮ちゃん」
完全に引きずられているな。
どうも最近、見かけないと思ったら、この人が原因でみんなと別行動をとってたのか、と思う。
「寺だか、教会だか知らないけど、式には呼んでね。
じゃあ、卯崎さん、莉王をよろしくお願いしまーす」
と言ったあとで、いきなり潮は笑い出した。
な、なに? と言ったが、
「いや、あんたがまた機嫌損ねちゃいけないから、言わないわ。
じゃ、明日。
あれ?
月曜結婚するのなら、明日は休み?
準備とかないの?」
と訊いてくる。
黙って允を見上げた。