~SPの彼に守られて~
◇episode07
「…―い、あの時の目撃者をそちらにお連れしますので、ご安心ください」
遠くに何処かで聞いたことのある声がしたので瞼を開けると、薄暗い部屋の床に横になっていた。
体を起こして立ちあがり、スカートに着いた埃を払いながら周りを見渡すと、沢山のファイルが収納されている棚が数多く陳列されていて、ここってどこなんだろう?
確か私は会議に出席する人たちのお茶を入れるために給湯室にいた筈なのに……、あっ、ヤバい!会議が始まってる!!こんな場所にいる場合じゃないし、今すぐ会議室に戻らなくちゃ。
薄暗い部屋のドアノブに手を掛けて開けようとするも、びくともしない。
「あれ?開かない??誰か!誰かいませんか?!」
私の存在を外にいる人に気づいてもらいたくて、両手でドアを叩いたり大声を出すも、反応が返ってこない。
「騒いでも無駄だよ。ここは誰も寄りつかない場所にあるんだから」
背後から聞き覚えのある声がして振り返ると、薄暗い部屋の奥にある窓から差し込む光の筋によって龍崎さんがいるのが分かった。
「どうして龍崎さんが…、それに誰も寄りつかないってどういうことですか?」
「ここは角井百貨店の中だけど、地図には載っていない場所なんだ。だから騒いでも無駄だよ?」
「っ!」
言葉に詰まったのは龍崎さんの右手には黒い物体が握られていて、それって本物?おもちゃじゃなくて?
そうだ!鷹野さんに電話をして、この状況を知らせなくちゃ……って、さっきまで持っていたスマホが無い?!
「いつも君の側にいる男に連絡をされては困るから、これはこうするね」
「私のスマホ!」
龍崎さんの左手には私のスマホがあり、それを床に置いた瞬間に、右手で握られていた黒い物体でスマホを撃ち抜いた。
「きゃっ」
渇いた音に思わずその場にしゃがみ、両手で頭を抱える。
あれっておもちゃじゃなかったんだ……、どうしよう、スマホが無くちゃ鷹野さんに連絡が出来ないよ。
遠くに何処かで聞いたことのある声がしたので瞼を開けると、薄暗い部屋の床に横になっていた。
体を起こして立ちあがり、スカートに着いた埃を払いながら周りを見渡すと、沢山のファイルが収納されている棚が数多く陳列されていて、ここってどこなんだろう?
確か私は会議に出席する人たちのお茶を入れるために給湯室にいた筈なのに……、あっ、ヤバい!会議が始まってる!!こんな場所にいる場合じゃないし、今すぐ会議室に戻らなくちゃ。
薄暗い部屋のドアノブに手を掛けて開けようとするも、びくともしない。
「あれ?開かない??誰か!誰かいませんか?!」
私の存在を外にいる人に気づいてもらいたくて、両手でドアを叩いたり大声を出すも、反応が返ってこない。
「騒いでも無駄だよ。ここは誰も寄りつかない場所にあるんだから」
背後から聞き覚えのある声がして振り返ると、薄暗い部屋の奥にある窓から差し込む光の筋によって龍崎さんがいるのが分かった。
「どうして龍崎さんが…、それに誰も寄りつかないってどういうことですか?」
「ここは角井百貨店の中だけど、地図には載っていない場所なんだ。だから騒いでも無駄だよ?」
「っ!」
言葉に詰まったのは龍崎さんの右手には黒い物体が握られていて、それって本物?おもちゃじゃなくて?
そうだ!鷹野さんに電話をして、この状況を知らせなくちゃ……って、さっきまで持っていたスマホが無い?!
「いつも君の側にいる男に連絡をされては困るから、これはこうするね」
「私のスマホ!」
龍崎さんの左手には私のスマホがあり、それを床に置いた瞬間に、右手で握られていた黒い物体でスマホを撃ち抜いた。
「きゃっ」
渇いた音に思わずその場にしゃがみ、両手で頭を抱える。
あれっておもちゃじゃなかったんだ……、どうしよう、スマホが無くちゃ鷹野さんに連絡が出来ないよ。