ふりむいてよキャプテン
そうだよ、にっしーの方が......。
に、にっしーもちょっと変だったんだ。

この前の花火大会......



「あみちゃん、スコアブック見せて」

「に、にっしー、おつかれ。
はい、どうぞ......」



上の空で掃除を終わらせ、上の空で先生の話を聞いて、ぼんやり帰り支度をしていると、噂をすればの本人登場。

カバンからスコアブックを取り出して、ユニフォームから制服に着替えたにっしーにそれを手渡す。



「最後打てて良かったなー。
最終回の俺の打席見てた?」

「もちろん見てたよ!
もう!すっごい、かっこよかった!
私、鳥肌立っちゃったよ」


今日の試合のスコアを一通りみたあと、得意気にそう言うにっしーに、素直に今日の感動を伝える。

と、やっぱりー?と、にっしーはますます得意気に。


なんだ、にっしーいつも通りじゃん。
あの花火大会の時は雰囲気にのまれただけだったんだね。



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