ふりむいてよキャプテン
「こんにちはー!」
「おおーすっ!」
始業式のあと、挨拶をしながら部室に入ると、いつも通り野太い声で返事が返ってくる。
「でさー、ヒロシ背高いから目立つだろ?
で、やたらフラフラフラフラしてるから、ずっと見てたらさ、バターンって前に倒れたんだよ」
「まじで?あいつ笑えるな」
さっそくネタにされてるよ......。
タメの部員の間で完全に笑い話になっているヒロくん。
誰一人として本気で心配するひとがいないという。
仕方ないよね、ヒロくんだし。
先輩たちは二年だけの集会があって、まだ誰もきていないけれど、タメの部員はほとんどもうきている。
でも、部室の中を見渡してみても、ヒロくんの姿は見えない。さすがに今日は早退したのかな。
「あ、おい、宮崎きたから、さっきのこと聞いてみる?」
「なに?」
ヒロくんの話題で盛り上がっていた部員の一人が私の方をちらりと見たので、こっちから何かと聞き返す。
「おおーすっ!」
始業式のあと、挨拶をしながら部室に入ると、いつも通り野太い声で返事が返ってくる。
「でさー、ヒロシ背高いから目立つだろ?
で、やたらフラフラフラフラしてるから、ずっと見てたらさ、バターンって前に倒れたんだよ」
「まじで?あいつ笑えるな」
さっそくネタにされてるよ......。
タメの部員の間で完全に笑い話になっているヒロくん。
誰一人として本気で心配するひとがいないという。
仕方ないよね、ヒロくんだし。
先輩たちは二年だけの集会があって、まだ誰もきていないけれど、タメの部員はほとんどもうきている。
でも、部室の中を見渡してみても、ヒロくんの姿は見えない。さすがに今日は早退したのかな。
「あ、おい、宮崎きたから、さっきのこと聞いてみる?」
「なに?」
ヒロくんの話題で盛り上がっていた部員の一人が私の方をちらりと見たので、こっちから何かと聞き返す。