ふりむいてよキャプテン
「もう暗いし、にっしー送ってあげたら?」
「送るのはいいんだけどさ......、マサこそ送ってあげたら?」
小野くんのいらない気遣いに、さらににっしーがいらない気遣いをする。
「は?なんで俺?」
うん、小野くんとしては、なんで俺だよ。
そうなるよ、にっしー。
小野くんは、元カノであり今も仲のいい私を送ってあげたらと気を使ってくれたんだろうけど、にっしーは私の気持ちを知ってるから、それをゆずってくれた。
それは分かる。
だけど、小野くんとしては私を送る理由はまったくないわけで。
「ほら、あれだ。
言い出しっぺの原則ってやつ」
「はあ?にっしーってたまに理解できないこと言うよな」
「それお前にだけは言われたくない。
マサなんて常にわけわからないじゃん」
最初は気遣いから始まったことだったのに、これじゃまるで私を送るのが嫌で押し付けあってるみたいになってる。
「私一人で帰れるから大丈夫だよ!
二人ともおつかれ」
なぜだか言い合いが始まってしまった二人から逃げるように、私は自転車に乗った。
作戦その一、失敗。
「送るのはいいんだけどさ......、マサこそ送ってあげたら?」
小野くんのいらない気遣いに、さらににっしーがいらない気遣いをする。
「は?なんで俺?」
うん、小野くんとしては、なんで俺だよ。
そうなるよ、にっしー。
小野くんは、元カノであり今も仲のいい私を送ってあげたらと気を使ってくれたんだろうけど、にっしーは私の気持ちを知ってるから、それをゆずってくれた。
それは分かる。
だけど、小野くんとしては私を送る理由はまったくないわけで。
「ほら、あれだ。
言い出しっぺの原則ってやつ」
「はあ?にっしーってたまに理解できないこと言うよな」
「それお前にだけは言われたくない。
マサなんて常にわけわからないじゃん」
最初は気遣いから始まったことだったのに、これじゃまるで私を送るのが嫌で押し付けあってるみたいになってる。
「私一人で帰れるから大丈夫だよ!
二人ともおつかれ」
なぜだか言い合いが始まってしまった二人から逃げるように、私は自転車に乗った。
作戦その一、失敗。