ふりむいてよキャプテン
しばらくして後ろから私を抱きしめる手が離されたと同時に、意を決して後ろを振り向くと、やっぱり予想通りの人だった。
私と目が合うと、気まずそうに目をふせる小野くん。
「なんで戻ってきたの?ごはん行けないって言われた?」
浮かんだ涙をぬぐって、なるべく辛気くさくならないように笑顔を無理矢理作る。
「いや......、まるちゃんのとこには行ってない。
彼氏いるって知ってるし、最初から行くつもりはなかった」
私に笑顔が作れているかどうかは別としても、私よりもよっぽど辛気くさい顔をしているのは小野くんの方だ。
「......じゃあ、なんでさっきどっか行っちゃったの......?」
なんだかその顔を見ていたら、自分までまた泣きそうな顔になってしまった。せっかく笑顔作ったのに。
「さっきあの場に残ったら、俺がまるちゃんよりも宮崎さん選んだみたいだから。変な期待持たせたら悪いと思って......」
「別に、そんなこと、思わないよ......」
さっき、まるちゃんを見つけた瞬間、パッと離された手で小野くんの気持ちは分かっていた。
いやそもそも、私とまるちゃんじゃ、比べるまでもない。
小野くんにとって、私はただのマネージャーで、まるちゃんは好きな人なんだから。
私と目が合うと、気まずそうに目をふせる小野くん。
「なんで戻ってきたの?ごはん行けないって言われた?」
浮かんだ涙をぬぐって、なるべく辛気くさくならないように笑顔を無理矢理作る。
「いや......、まるちゃんのとこには行ってない。
彼氏いるって知ってるし、最初から行くつもりはなかった」
私に笑顔が作れているかどうかは別としても、私よりもよっぽど辛気くさい顔をしているのは小野くんの方だ。
「......じゃあ、なんでさっきどっか行っちゃったの......?」
なんだかその顔を見ていたら、自分までまた泣きそうな顔になってしまった。せっかく笑顔作ったのに。
「さっきあの場に残ったら、俺がまるちゃんよりも宮崎さん選んだみたいだから。変な期待持たせたら悪いと思って......」
「別に、そんなこと、思わないよ......」
さっき、まるちゃんを見つけた瞬間、パッと離された手で小野くんの気持ちは分かっていた。
いやそもそも、私とまるちゃんじゃ、比べるまでもない。
小野くんにとって、私はただのマネージャーで、まるちゃんは好きな人なんだから。