ふりむいてよキャプテン
こりない私たち
二月十四日、バレンタイン。
去年のように、こりずにホールで本命チョコを持ってきた。
今年は去年の失敗を生かして?直接渡そうと、部活後に自転車置き場で待ち伏せしている。
だけど、本当に冬になると日が暮れるのが早いなぁ。
夏はそうでもないのに、冬は部活が終わったらもう真っ暗だ。
ほとんど人もいなくなり、真っ暗な自転車置き場で、見逃さないようにと待っていると、ようやくお目当ての人を見つける。
真っ暗な中表れたのは、闇に負けないくらいに色黒で、背の高い野球部員。肩に背負った黒い部活用のバッグには、スカイブルーのお守り。
オフシーズンだから髪は少し伸びて、坊主とスポーツ刈りの間ぐらいになっている。
「あ、あのっ!おつかれ!
待ってたよ」
「えっ!俺ですか?
俺のこと待っててくれたんですか?」
めずらしく一人だしチャンス!と意を決して声をかけると、その人が近づいてきて視線を合わせる。
と、まさかの人間違い事案発生。
とんでもない大失態!
真っ暗ななかで、背格好がよくにてるから、小野くんと間違えて、ミッチーに声をかけてしまった。
二人とも背高いし、色黒だし、おまけに髪型まで似てるし......。ミッチーの方が近くで見ると筋肉質だけど、とおくからだとよく分からなかった。
「う、うん......。
あの、いや......」
バレンタインの日に待っていた、なんて言われたら、思い浮かぶことは当然ひとつ。
他の人と間違えたって言って、誰ですか?ってなって、私が小野くんを好きなことがバレたらまずい。
どうにか軌道修正しないと。
去年のように、こりずにホールで本命チョコを持ってきた。
今年は去年の失敗を生かして?直接渡そうと、部活後に自転車置き場で待ち伏せしている。
だけど、本当に冬になると日が暮れるのが早いなぁ。
夏はそうでもないのに、冬は部活が終わったらもう真っ暗だ。
ほとんど人もいなくなり、真っ暗な自転車置き場で、見逃さないようにと待っていると、ようやくお目当ての人を見つける。
真っ暗な中表れたのは、闇に負けないくらいに色黒で、背の高い野球部員。肩に背負った黒い部活用のバッグには、スカイブルーのお守り。
オフシーズンだから髪は少し伸びて、坊主とスポーツ刈りの間ぐらいになっている。
「あ、あのっ!おつかれ!
待ってたよ」
「えっ!俺ですか?
俺のこと待っててくれたんですか?」
めずらしく一人だしチャンス!と意を決して声をかけると、その人が近づいてきて視線を合わせる。
と、まさかの人間違い事案発生。
とんでもない大失態!
真っ暗ななかで、背格好がよくにてるから、小野くんと間違えて、ミッチーに声をかけてしまった。
二人とも背高いし、色黒だし、おまけに髪型まで似てるし......。ミッチーの方が近くで見ると筋肉質だけど、とおくからだとよく分からなかった。
「う、うん......。
あの、いや......」
バレンタインの日に待っていた、なんて言われたら、思い浮かぶことは当然ひとつ。
他の人と間違えたって言って、誰ですか?ってなって、私が小野くんを好きなことがバレたらまずい。
どうにか軌道修正しないと。